この十数年くらいで、新しい大学、新しい学部が、たくさんできました。大学の偏差値ランキングや入試のシステムも、ずいぶん変化しています。そのため、受験にむけてさまざまな情報を取り寄せたり、そうした情報が自然に入ってくる環境にいないと、ムダな受験勉強をしてしまったり、せっかくの機会を逃したりすることになります。たとえば、国立大学志望だから、センター入試で五教科が必要か、というと、必ずしもそうではありません。学校によっては、または、受ける時期によっては、二・三教科で受けられるところもあります。また、推薦入試で入りたいけれども、内申書に自信がないから出願をあきらめる、といったことも早計です。推薦入試で、内申書による出願規定がない大学もたくさんあります。このように、新しい大学情報、入試情報を知らないと、ずいぶんと損をすることがあります。
小学校の授業では、円の面積の公式がなぜ半径×半径×3.14になるのかを、円の面積をばらばらに分解して教えてくれる。また、台形の面積はなぜ(上底十下底)×高さ÷2という公式で求められるのか、かなりの時間をかけて学習する。この時、平行四辺形の面積から導き出されることを、図を使って、ていねいに説明してくれるのが学校の授業だ。(残念なことに、学校のスリム化ということで、2002年より、算数の教科書から台形は削除されることが決まった。子どもに物事をじっくり考えさせるには、ちょうどよい問題であったのに。)つまり、「なぜそうなるのか」を教えてくれるのが、学校の授業なのである。一方、進学塾ではどのような授業が行われているかといえば、単に公式を覚えるか、計算のやり方を機械的に教わるだけである。だから先程出てきた項目の解説も、ほんの二、三分で終わってしまう。後の時間は、それらを利用した問題を解くテクニックを覚えるのに費やされるのが一般的だ。
入学試験は本番を迎えた。受験生の不安感と焦りはピークに達し、受験生のいる家庭は、緊張感でピリピリ状態と推察します。「大丈夫だろうか」。入試を目前に、誰もが不安感に襲われるものですが、出願直前になって受験校を変更する受験生がいます。だが、これは絶対に避けるべきです。その心理は、志望校のレベルを下げることで「偏差値七〇の学校が目標だったが、六五あるいは六〇に下げれば、大丈夫だろう」というわけです。確かに論理的には、偏差値レベルを下げれば、合格の可能性は高くなるように思えます。でも、それはあくまでも数値のあやで合格確率上のこと。実際は、レベルを下げることで心に油断とスキが生じ、受かって当然だった学校に落ちるケースも少なくありません。レベルを下げれば、自身の気力や気迫も下がるのです。直截に言って、志望校を下げれば、合格できるとの考えは、安易すぎます。