地域の開業医は無床診療所。老人保健施設も少ないため、寝たきりの患者が行き場をなくして入院している。「たらい回し」にする先もないため、患者をすべて引き受ける。Rさんの病棟は許可病床数が69床だが患者は71人。急性期のはずなのに、慢性期のような患者も多く、オーバーベッド状態で応接室のソファーを外に出してベッドを並べている状態だ。2時間おきに患者の体位交換するのは一苦労だ。「7対1」看護をとっていても、3交代の夜勤が月10〜12回にも上る。この夜勤の多さは、実は、「7対1」の配置をクリアできていないにもかかわらず、実際には病棟にはいない検査室や中央処置室の看護師の名前を借りているためで、夜勤回数に歪みが現れている。Rさんは「『7対1』をとってから病院の医業収益は3億円増えた。そのうまみから、配置基準がクリアできずに『10対1』にならないよう、名前貸しまで行われている」と明かした。そうした偽装は全国で多発している。東海地方の自治体病院でも、「認定看護師や専門看護師の資格を取るために講習に出ている看護師の籍を病棟に置いたまま、実際は勤務していなくても看護配置基準をクリアするため。幽霊看護師となっている」(同病院の看護師)と言う。
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